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第49話 遅れているもの

Author: 八月 猫
last update publish date: 2026-07-18 11:00:28

真琴がキッチンから戻ってきた時、悠斗はソファに座っていた。

テレビでは、夕暮れの海辺の町が映っている。

古い喫茶店の窓から、海が見えるらしい。

真琴は湯呑みを持って、ソファの端に腰を下ろした。

以前なら、もっと近くに座っていた気がする。

肩が触れるくらいの距離に。

けれど今は、クッションひとつ分、間が空いている。

それが偶然なのか、真琴が選んだ距離なのか、悠斗には分からなかった。

「こういう場所、好きなの?」

悠斗はテレビを見ながら聞いた。

真琴は少しだけ考えた。

「うん。好きかも」

「海?」

「海もだけど、古い喫茶店とか、知らない町を歩く感じとか」


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  • 『尽くしすぎたのでやめました。今さら後悔しても遅いです』〜帰らない人を待つのは、もうやめます〜   第7話 私が知らない時間

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